ソーシャルグッドCatalyst

社会課題の解決を目指すウェブマガジン

社会問題の解決策 様々な取り組みやコンセプト一覧

関係人口(かんけいじんこう)

関係人口とは”地域と多様に関わる人々”を指す言葉です。

地域を行き来する人や、地域にルーツがあるが別の地域に住んでる人、過去に勤務・居住していた人、一定期間滞在していた人など、その地域に所縁(ゆかり)がある人々が「関係人口」に該当します。

生まれた時からずっと住んでいる人や、外から移住してきたような「定住人口」と、観光に訪れる一過性の「交流人口」の中間にあたる概念といえるでしょう。

地方は人口減少や高齢化によって、地域づくりの担い手不足という課題に直面しています。その地域のことを自分ごととして考え、未来に向けて良い変化を生み出す人材の候補として「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が期待されています。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」の組み合わせからなる造語です。

不特定多数の人がインターネットを介して、他の人々や組織が立ち上げたプロジェクトに対して、財源の提供や協力などを行うことを意味しています。

世界のクラウドファンディング市場規模は2015年度で約344億ドルとされ、2020年までに900億ドル規模に成長すると推定されています(世界銀行)。日本のクラウドファンディング市場規模は、2017年度は1,700億5,800万円、2018年度は2,000億円を超えると予想されています(矢野経済研究所調べ)。

資金提供者に対するリターン(見返り)の形態によって、以下のタイプに分類されます。

  • 「寄付型」…金銭的リターンがない
  • 「投資型」…金銭リターンがある
  • 「購入型」…プロジェクトが提供する商品やサービスを購入することで支援する

社会貢献型クラウドファンディングサイトまとめ(寄付型・ふるさと納税型)

幸福度

国民総幸福量(Gross National Happiness – 略称:GNH)という指標があります。

経済的側面から物質的な豊かさを測る指標である国内総生産(Gross Domestic Product – 略称:GDP)に対し、精神面での豊かさを測る指標として、1972年にブータン王国の提唱で、ブータン王国で初めて調査されました

1990年代からの急速な国際化に伴って、ブータンで当たり前であった価値観を改めてシステム化する必要性を感じて開発。現在のブータン政府は国民総幸福量の増加が政策の中心となっています。

国連も2012年以降、150以上の国や地域を対象とした「World Happiness Report(世界幸福度調査)」を発表するようになりました。

この調査における幸福度とは、自分の幸福度が0から10のどの段階にあるかを答える世論調査によって得られた数値の平均値を基に、GDPや健康寿命を含む複数の説明変数を用いて分析しています。

2020年はフィンランドが3年連続で最も幸福度の高い国となり、日本は62位で2019年の58位から4ランクダウンという結果になりました。

日本は2010年代前半は40位台をキープしていましたが、2020年には過去最低を記録しており、年々低下傾向にあります。

その他の幸福に関する世界的な調査としては、ミシガン大学を中心に行われてきた「世界価値調査(World Values Survey)」や、イギリスのレスター大学の「世界幸福地図(World Map of Happiness)」などがあります。

また、フランスのサルコジ大統領が、ノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツやアマルティア・センといった経済学者に委託してGDPに代わる指標に関する報告書をまとめています。

サーキュラーエコノミー

“Circular economy(サーキュラーエコノミー)”とは日本語では「循環型経済」と訳します。

製品を生産し、使用後には廃棄してしまって終わりという”直線”ではなく、リサイクルやリユースなどで再生することによって”円形状”に循環する経済の仕組みのことを言います。

世界的なコンサルティング会社のアクセンチュアによれば、サーキュラーエコノミーによる経済効果は2030年までに4.5兆米ドル(約470兆円)に達するとのことです。

サーキュラーエコノミーとは?リサイクルとの違い・市場規模について

サードプレイス

サードプレイスとは「居心地の良い第3の場所」を指します。カフェ、クラブ、公園などがあります。
アメリカの社会学者であるレイ・オルデンバーグは、

  • “第1の場”をその人の自宅で生活を営む場所
  • “第2の場”は職場や学校等の、その人が最も長く時間を過ごす場所
  • “第3の場”はコミュニティライフの“アンカー”ともなるべきところで、より創造的な交流が生まれる場所

であると言っています。そして、オルデンバーグが定義するサードプレイスには、8つの特徴があります。

  • 中立
  • 平等
  • 会話が主たる活動
  • アクセスしやすさと設備
  • 常連・会員(新参者にも優しい)
  • 控えめな態度・姿勢
  • 機嫌がよくなる
  • 第2の我が家のよう

サステナブルコーヒー

サステナブルコーヒーとは、未来のことを考えて、自然環境や人々の生活を良い状態にたもつことを目指して生産・流通されたコーヒーの総称です。

コーヒーに関する様々な問題を克服して、コーヒーをサステナブル(持続可能)にすることを目指す国際的なイニシアティブであるSCC(サステナブル・コーヒー・チャレンジ)は、コンサベーション・インターナショナルとスターバックスが中心になって設立され、今では160以上の組織や政府が加盟しています。

サステナブルコーヒーとは?コーヒー産業の持続可能性向上に向けた挑戦

サステナブルフード

”Sustainable Food”(サステナブルフード)とは「食が世界の持続可能性にもたらす負の影響を軽減するために、人や社会の健康と地球環境に配慮して作りだす食品」を意味しています。

食は巨大な産業であり、それに伴って「健康」「環境」「経済」の観点で大きな負の影響を生じさせてもいます。そのような状況を変えるためにサステナブルフードの普及が求められています。

サステナブルフードとは?例・市場規模・食の持続可能性を高める16の方法

サステナブルファッション

英語で”Sustainable fashion”と綴ります。

「衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や関わる人・社会に配慮した取り組み」を意味しています。

サステナブルファッションとは?ファッションの社会問題一覧と解決に向けた取組事例

スマートシティ

スマートシティの定義は発信主体によって異なる部分もあり、明快に確立はされていません。例えば、

  • 国土交通省
    都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区
  • 経済産業省
    家庭やビル、交通システムをITネットワークでつなげ、地域でエネルギーを有効活用する次世代の社会システム
  • 総務省
    都市や地域の機能やサービスを効率化・高度化し、生活の利便性や快適性を向上させるとともに、人々が安心・安全に暮らせる街

というように、国土交通省・経済産業省、総務省でそれぞれ定義が異なります。ただ、先端技術を駆使して都市の課題解決に注力するという方向性は共通しています

スマートシティの動向|CaaS(City-as-a-Service)の時代へ

スマートヘルスケア(スマート医療)

膨れ上がる社会保障費抑制のために、健康寿命を延ばすこと、即ち、病気予防を目的とするヘルスケア領域の取り組みが重要となっています。

NRIの予測では、生活者の日常の活動に関する情報やバイタルサイン(体温、脈拍などの生命徴候)を収集・分析してQOLの改善につなげていくヘルステック(HealthTech)の国内市場規模は、2025年度には2,254億円となることが予想されています。

スマートヘルスケアに用いられる技術には、以下のようなものがあります。

  • ウェアラブル端末(スマートウォッチ・スマート衣料等)
  • IoT
  • AI(人工知能)
  • ビッグデータ
  • 医療クラウド
  • VR・AR(仮想現実・拡張現実)
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