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社会貢献型クラウドファンディングサイトまとめ(寄付型・ふるさと納税型)

社会貢献型クラウドファンディングサイトまとめ(寄付型・ふるさと納税型)

2020年はコロナ禍で困窮している飲食業の人たちを中心に応援するプロジェクトが数多く立ち上がったため、社会貢献型のクラウドファンディングが注目を浴びました。

社会貢献型クラウドファンディングの中心となっている「寄付型」と、寄付型から派生した「ふるさと納税型」のクラウドファンディングについて説明するとともに、社会貢献を目的としたクラウドファンディングサイトを紹介します。

寄付型クラウドファンディングとは?

寄付型クラウドファンディングとは、災害支援やボランティア活動などの、社会貢献性の高いプロジェクトを「寄付」という形で応援する仕組みです。

他のタイプのクラウドファンディングとは異なり、リターンを設定しないことが特徴ですが、お礼の手紙や活動の報告をする場合もあります。

NPO法人や自治体などの非営利活動を行う団体がプロジェクトの発案者となるケースが多く見られます。

税制上は寄付金として認定されれば、控除を受けることができます。そのためには、寄附をした人は、寄附先から発行される領収書などの必要な要件を揃えて確定申告を行う必要があります

ふるさと納税型クラウドファンディングとは?

ふるさと納税型クラウドファンディングとは、地方自治体、または自治体が認めた個人・団体がプロジェクトの実行者となって、ふるさと納税の制度を利用して資金を募るクラウドファンディングを指します。

「ふるさと納税」+「クラウドファンディング」という言葉の通りで、プロジェクトを通じて多くの人(crowd)からお金を集める(Funding)という「クラウドファンディング」の仕組みと、お金の出し手が寄付金として控除を受けられるという「ふるさと納税」の仕組みを合わせたものです。

寄付型クラウドファンディングとの違いは、「ふるさと納税」という寄付金税制を利用するところになります。

地方の活性化や、地方の課題解決を目的として掲げられたプロジェクトが多く、応援の想いを込めて寄附をして、(場合によっては返礼品も受け取れて)税制上の優遇を受けることができます。

社会貢献型クラウドファンディングサイト一覧

READYFOR

READYFOR▼運営サイト: READYFOR

株式会社READYFORが運営するクラウドファンディングサイト。

代表の米良はるか氏がアメリカ・スタンフォード大学での留学から帰国後、東京大学発のベンチャー企業オーマ株式会社の一事業として2011年に運用を開始した、日本で初めてのクラウドファンディングサイトです。(その後、オーマ株式会社より事業譲渡されて米良が代表取締役となり、READYFOR株式会社を設立し、現在に至ります。)

READYFOR Biz

READYFOR Biz▼運営サイト: READYFOR Biz

株式会社READYFORが運営する、企業(法人)向けの寄付型クラウドファンディングサイト。

「どこに寄付すべきか分からない」「従業員の巻き込み、効果実感が難しい」「担当者の事務・調整業務が膨大」といった、企業の寄付活動の悩みをサポートしています。

GoodMorning

GoodMorning▼運営サイト: GoodMorning

社会問題と向き合い、課題解決に取り組んでいる人に特化したクラウドファンディングプラットフォーム(寄付型を含む)。

「誰もが社会変革の担い手になれる舞台をつくる」をミッションに掲げ、クラウドファンディングの実行者、および支援者という「社会変革の担い手」を増やしていくことを目指しています。

国内最大級のクラウドファンディング「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を運営している株式会社CAMPFIREが運営しています。

FAAVO

FAAVO▼運営サイト: FAAVO

地域の「らしさ」を誰もが楽しむことができるクラウドファンディングプラットフォーム。

地域の「らしさ」を知っているエリアオーナーが全国108エリアに存在し、地元で声をあげたいプロジェクトオーナーのサポートをして、地元の魅力の発信をサポートしています。

株式会社CAMPFIREが2012年に運営を開始しました。

A-port(エーポート)

A-port▼運営サイト: A-port(エーポート)

購入型と寄付型を扱うクラウドファンディングサイト。

朝日新聞社が運営しており、同社の発信力・拡散力・幅広い世代へのリーチ力を活かして、誰もが等しく挑戦でき、クラウドファンディングで支援するというお金の使い方が日本に定着することを目指しています。

記者経験者によるストーリー構成、メディア掲載プラン、PR戦略で、プロジェクトをトータルプロデュースできることが特徴となっています。

みらいのチカラ byソトコト

みらいのチカラ byソトコト▼運営サイト: みらいのチカラ

未来をつくるSDGsマガジン『ソトコト』が運営するクラウドファンディングサービス。

ソトコトの読者と、 ローカルを盛り上げるプロジェクトを実現したい発起人をつなぎ、 地域や世代を超えて支援の輪を広げることを目指しています。

Airfunding(エアファンディング)

 Airfunding▼運営サイト: Airfunding(エアファンディング)

最低限度の生活を送ることが難しい新興国の個人や団体に対して国境や文化を越えて支援を行う、クロスボーダーな寄付型クラウドファンディング・プラットフォーム。

株式会社騎兵隊によって2018年に開始されました。

Airfundingでプロジェクトを開始する人の76%が東南アジア、中南米等の新興国の現地の一般の人々となっており、病気・事故の治療費、災害支援、教育資金、夢を叶えるための資金を中心として、200ヵ国以上20万を超えるプロジェクトを通じて約2億ドルの支援が生まれているとのことです。

ふるさとチョイスクラウドファンディング

ふるさとチョイスクラウドファンディング▼運営サイト: ふるさとチョイスクラウドファンディング

ふるさと納税サイトを運営する株式会社トラストバンクが運営しています。

自治体がふるさと納税制度を活用して課題解決の資金を募るクラウドファンディングの形を、2013年9月に国内で最初に創設しました。

2020年には、新型コロナウィルスの感染拡大による地域への影響を受けて、1-11月で109件のプロジェクトが立ち上がりました。

同サイトが提供する「広域連携 ガバメントクラウドファンディング」では、全国共通の社会課題(例「子供の貧困問題」)に対して、複数の自治体が連携して寄付を募るという仕組みを提供しています。

READYFORふるさと納税

READYFORふるさと納税▼運営サイト: READYFORふるさと納税

クラウドファンディングのREADYFORを運営する、株式会社READYFORによって運営されています。

「スポーツで地域を盛り上げる」「災害から地域を守る」「まちづくり・市民活動を応援する」「伝統・文化・歴史を守る」といったカテゴリーのプロジェクトがあります。

鳥取県、富山県、広島県、福井県、北海道などの数多くの実績があります。

CAMPFIREふるさと納税

CAMPFIREふるさと納税▼運営サイト: CAMPFIREふるさと納税

クラウドファンディングのCAMPFIREを運営する、株式会社CAMPFIREによって運営されています。

「好きな地域を応援する」というふるさと納税の本質に立ち返り、事業の取組や背景、関わる職員たちの想いを形にし、集まった支援金の使いみち、まちのビジョンやミッションを明確にすることで、健全なふるさと納税を再構築していくことをミッションに掲げています。

ふるなびクラウドファンディング

ふるなびクラウドファンディング▼運営サイト: ふるさとチョイスガバメントクラウドファンディング

ふるさと納税サイト「ふるなび」を運営する株式会社アイモバイルが運営しています。

ふるさと納税でも寄附金の使い道を選ぶことができますが、背景にある社会課題と、その解決に向けた寄附金の使い道が相対的に明確になっています。

おわりに|社会貢献型クラウドファンディング

日本では寄付の文化が根付いていないと言われてきましたが、クラウドファンディングが登場したことによって、一気に広がりつつあるように見えます。

2011年の東日本大震災とそれに続く相次ぐ自然災害の際の支援や、2020年から現在も続くコロナ禍の中で、「共助」の仕組みを形にしてくれた、素晴らしいサービスだと思います。

一方、「ふるさと納税」は返礼品の豪華さやお得感を競う風潮が見られており、本来の主旨からは少し離れてしまっている感じも否めません。

そういう視点で、モノよりも人や行動(プロジェクト)に光があたるクラウドファンディングとの融合は、本来のふるさと納税の主旨により近くなって良いことではないでしょうか。

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