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SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の現状(世界と日本)

SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の現状(世界と日本)

SDGsで掲げられている17の目標(Goal)の9番目「産業と技術革新の基盤をつくろう(“INDUSTRIAL INNOVATION AND INFRASTRUCTURE”)」について説明します。

SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の概要

Build resilient infrastructure, promote inclusive and sustainable industrialization and foster innovation
{強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る}

という宣言文になっています。

主要国の研究開発費の動向

科学技術・学術政策研究所の資料によると、先進主要国の2019年の研究開発費(名目)の世界1位は米国の68.0兆円(対前年比8.2%増加)、2位は中国で54.5兆円(対前年比12.8%増)となっています。

GLOBAL NOTEがまとめた統計データによると、世界のインターネット普及率(2020年)は全体で51.4%と約半数となっています。全207カ国中、上位33カ国は90%を超えていますが、下位44カ国では30%を下回っている状況です。

イノベーションの国際比較

WIPO(World Intellectual Property Organization)とINSEAD(ビジネススクール)が調査・発表している『The Global Innovation Index 2021』によると、イノベーション世界ランキングのベスト10は以下の通りとなっています。

SDGs達成度の国際ランキングと同様、北欧を中心としたヨーロッパが上位を占めています。アジアからは韓国が5位、シンガポールが8位にランクインしています。

1位 スイス
2位 スウェーデン
3位 アメリカ合衆国
4位 イギリス
5位 韓国
6位 オランダ
7位 フィンランド
8位 シンガポール
9位 デンマーク
10位 ドイツ

SDGs目標9概要_2021【出典】国際連合広報センター

SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲット

「目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう」には8つのターゲットがあります。「8-1」のように数字で示される達成目標が5個、「8-a」のようにアルファベットで示される実現のための方法が3個で構成されています。

環境に配慮した持続可能で強靱なインフラを開発することを掲げています。また、⼩規模製企業の⾦融や市場へのアクセス確保、イノベーションを促進させるための研究開発投資と研究開発従事者数の増加を目指しています。同時に開発途上国の科学研究促進を支援することもターゲットとして掲げられています。

目標9_ターゲット9.1 9.1 すべての⼈々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と⼈間の福祉を⽀援するために、地域・越境インフラを含む質の⾼い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。
目標9_ターゲット9.2 9.2 包摂的かつ持続可能な産業化を促進し、2030年までに各国の状況に応じて雇⽤及びGDPに占める産業セクターの割合を⼤幅に増加させる。後発開発途上国については同割合を倍増させる。
目標9_ターゲット9.3 9.3 特に開発途上国における⼩規模の製造業その他の企業の、安価な資⾦貸付などの⾦融サービスやバリューチェーン及び市場への統合へのアクセスを拡⼤する。
目標9_ターゲット9.4 9.4 2030年までに、資源利⽤効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導⼊拡⼤を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。すべての国々は各国の能⼒に応じた取組を⾏う。
目標9_ターゲット9.5 9.5 2030年までにイノベーションを促進させることや100万⼈当たりの研究開発従事者数を⼤幅に増加させ、また官⺠研究開発の⽀出を拡⼤させるなど、開発途上国をはじめとするすべての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能⼒を向上させる。
目標9_ターゲット9.a 9.a アフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開発途上国及び⼩島嶼開発途上国への⾦融・テクノロジー・技術の⽀援強化を通じて、開発途上国における持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラ開発を促進する。
目標9_ターゲット9.b 9.b 産業の多様化や商品への付加価値創造などに資する政策環境の確保などを通じて、開発途上国の国内における技術開発、研究及びイノベーションを⽀援する。
目標9_ターゲット9.c 9.c 後発開発途上国において情報通信技術へのアクセスを⼤幅に向上させ、2020年までに普遍的かつ安価なインターネット・アクセスを提供できるよう図る。

SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の日本の達成度スコア

SDSNとベルテルスマン財団が発表しているレポート「SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT(持続可能な開発報告書)」によると、2021年度における日本の総合スコアは79.8で世界18位でした。

▶︎SDGs達成度ランキング2021|日本は世界18位にワンランクダウン

SDGs目標9の評価に関しては、

  • 現状(CURRENT ASSESSMENT):達成
  • 傾向(TRENDS):達成を維持

となっています。前年から変化はありませんでした。

SDGs目標9達成度スコア_2021SDGs目標9.達成度_評価と傾向_2021【出典】SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT 2021

SDGs9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の日本の現状

日本の研究開発費の動向

日本の研究開発費総額(OECD推計)は、2019年に18.0兆円。対前年比は0.2%増となっており、横ばいに推移しています。2000年と比較すると1.2倍の規模となっていますが、米国の2.4倍、韓国6.4倍、中国の24.7倍と比べると増加率の低さは明らかとなっています。

日本経済新聞社の2021年「NEXTユニコーン調査」における企業価値推計の結果、1000億円超の企業は6社となり、前年から倍増しました。プリファード・ネットワークスのようなAI開発企業、TBMやスパイバーなどのクリーンな新素材開発製造企業、HIROTSUバイオサイエンスなどのバイオテクノロジー(ヘルスケア)企業、アストロスケールホールディングスやispaceなどの宇宙関連企業といった、研究開発型の大型ユニコーン企業が増えています。

一方で、米調査会社CBインサイツによると、企業価値が10億米ドルを上回る企業数は、日本5社に対し、米国は470社、中国は169社、インド48社、英国34社と国際比較で見劣りしています。

日本のイノベーション国際ランキング

『The Global Innovation Index 2021』によると、日本のノベーション世界ランキングは13位となっています。前年の16位から3ランクアップとなっていますが、アジアでは韓国が5位、シンガポールが8位にランクインしており、向上の余地は十分に残されています。

SDGsのその他の目標をみる

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

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