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SDGs関連用語集

SDGs関連用語集

SDGsに関する用語集です。SDGsに関する情報を読んでいると、カタカナ言葉がたくさん出てきて内容を理解するのが大変なこともあると思います。カタカナ用語を中心にSDGsに関連する主な用語を五十音順に紹介していますので、辞書代わりにご活用ください。

イニシアティブ

英語で「initiative」と綴ります。開始・先制・率先・先導・発案といった意味を持っていますが、使われる場面によって意味が異なります。例えばビジネスでは「主導権を取る」といった意味で使われたりします。

SDGsの文脈で使われる場合には「構想を伴った自発的な取り組み(組織を伴う)」を表すことが多くなります。

例えば、国連グローバル・コンパクト(UNGC)は、各企業・団体が自発的に署名・加入して、責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、SDGsをはじめ国連が掲げる目標の達成に向けて自発的に活動する取り組みであり、形を持った組織ですが、こうした活動・組織がイニシアティブに該当します。

その他の例として、「RE100」はThe Climate GroupとCDPによって運営される企業の自然エネルギー100%を推進する国際ビジネスイニシアティブです。企業による自然エネルギー100%宣言を可視化するともに、自然エネの普及・促進を求めるもので、世界中の大企業が自ら率先して参加しています。

インクルージョン(インクルーシブ社会)

英語で「inclusion」と綴ります。インクルーシブ社会は「Inclusive Society」と綴ります。包摂(ほうせつ)・包容を意味します。

社会を構成するすべての人が、性別・人種・民族・国籍・出身地・社会的地位・障害の有無などの属性によって排除(exclusive)されることなく、誰もが分け隔てなくあたりまえに生活することができる社会のことを指しています。

インクルーシブ(Inclusive)という表現は1994年の「サマランカ宣言」で初めて国際社会で用いられたと言われています。その後は主として教育分野において「インクルーシブ教育」として使用されてきました。ビジネスの現場においては、女性・外国人・LGBT・障害者などの多様な人々が互いに個性を認め合いながら一体となって働いているという状態を指します。

「2030アジェンダ」の本文で40回も出てくるほど、これからの社会を示す重要なキーワードとなっています。

SDGsウェディングケーキ

SDGsウェディングケーキは、持続可能な開発の前提となるプラネタリー・バウンダリー(地球の限界)を2009年に提唱したストックホルム・レジリエンス・センター所長のヨハン・ロックストローム博士が考案した、“SDGsの概念”を表す構造モデルです。

SDGsウェディングケーキ
【出典】Stockholm Resilience Centre

SDGsの17個の目標は「経済圏」「社会圏」「生物圏」という3つの階層から構成されており、経済が社会に、社会が生物(環境)に支えられて成り立っていることをウェディングケーキの形になぞらえて表しています。

「生物圏」には、SDGs17の目標のうち以下の4つが含まれています。

  • 目標6 安全な水とトイレを世界中に
  • 目標13 気候変動に具体的な対策を
  • 目標14 海の豊かさを守ろう
  • 目標15 陸の豊かさも守ろう

「社会圏」には、SDGs17の目標のうち以下の8つが含まれています。

  • 目標1 貧困をなくそう
  • 目標2 飢餓をゼロに
  • 目標3 すべての人に健康と福祉を
  • 目標4 質の高い教育をみんなに
  • 目標5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 目標11 住み続けられるまちづくりを
  • 目標16 平和と公正をすべての人に

「経済圏」には、SDGs17の目標のうち下記の4つが含まれています。

  • 目標8 働きがいも経済成長も
  • 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標10 人や国の不平等をなくそう
  • 目標12 つくる責任 つかう責任

「経済圏」「社会圏」「生物圏」の3層から構成されるSDGsウェディングケーキを貫く形で、SDGs目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」が表されています。

SDGsウォッシュ

実態がともなっていないにも関わらず、SDGsに取り組んでいるように見せかけることを「SDGsウォッシュ」と呼びます。

実際はそうでないにも関わらず、環境に配慮しているイメージを与えて消費者を誤解させる「グリーンウォッシュ」という言葉が元になっています。

SDGsが流行っているという理由だけで、理解もせずにPR材料として使う企業は、意図せずにSDGsウォッシュに陥ってしまう危険性が高いでしょう。

SDGsネイティブ

「ミレニアル世代(1981-1995年生まれ)」「Z世代(1996-2012年生まれ)」という世代の呼称がありますが、ミレニアル世代以降の世代は「SDGsネイティブ」だと言われています。

これらの世代は、生まれながらにITに親しんでいる世代として「デジタルネイティブ」とも呼ばれていますが、環境や社会課題に対する意識の高さから「SDGsネイティブ」と呼ばれることもあります。どのような社会貢献をしているかをビジュアルに感じられない企業では働きたくないと考えており、働く目的や消費する目的を求めているのが特徴となっています。

2025年にはミレニアル世代が世界の生産年齢人口の過半数を占めるようになるほか、日本では2030年から2045年頃にかけて団塊の世代からミレニアル世代への相続のピークが訪れると予想されており、約3,300兆円から4,000兆円が相続され、投資も消費も世代交代が起こるため、企業のSDGsネイティブ対応は必須となるでしょう。

CSV(シー・エス・ブイ)

“Creating Shared Varue”略して CSV(シー・エス・ブイ)と呼びます。日本語では共有価値の創造と訳しています。

2011年にハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授らの論文で発表された考え方で、従来のCSRの考え方を進化させて、企業が社会のニーズや課題の解決に取り組むことで「経済的価値」と「社会的価値」の両方の価値を生み出すという経営戦略におけるアプローチのことです。

従来は「経済効果」と「社会的価値」の間にはトレード・オフ(二律背反)が存在すると考えられてきましたが、グーグルやネスレなどの先進的なグローバル企業では社会性と企業業績には正の相関があると考えてCSVへの取り組みを強化しています。

ソサエティー5.0

「Society1.0(狩猟社会)、Society2.0(農耕社会)、Society3.0(工業社会)、Society4.0(情報社会)に続く新たな社会(超スマート社会)として、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムによって経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」として日本政府が提唱したものです。

政府広報のSociety5.0キャンペーンサイトでは、社会課題解決ソリューションとして期待される事例が紹介されています。

  • 無人ドローンが荷物をお届け
    過疎地での生活を便利に。物流業界の人手不足解消につながる
  • 遠隔診療で医師の診察
    在宅での高齢者の見守りが行えるようになり、医療・介護の負担軽減につながる
  • 無人トラクターの活用
    GPSを用いた自動操縦のトラクターの利用で農業生産効率がアップ。人手不足の解消にもつながる
  • 自動走行車で高齢者を輸送
    過疎地での電車やバスの路線廃線による買い物難民化の問題解消につながる

バーチャルウォーター

英語で「Virtual Water」と綴ります。日本語だと仮想水と訳せますが、通常はカタカナでバーチャルウォーターと表記します。

「輸入した食料を自国で生産するとしたら、どの程度の水が必要か」を推定したものがバーチャルウォーターです。

例えば、1kgのトウモロコシを生産するには1800リットルの水が必要ですが、牛はその穀物を大量に消費するため、牛肉1kgを生産するにはその約2万倍の水が必要になります。

海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な水を使わないで済みます。すなわち、食料を輸入するということは、食料生産に必要な水も輸入しているとも言えます。

従って、食料自給率が低く、多くの食料を輸入に依存している日本は、食料輸入を通じて海外から大量のバーチャルウォーターを輸入することで、間接的に生産国の水不足の原因を作っている水資源消費大国と言えます。

プラネタリー・バウンダリー

英語で「planetary boundaries」と綴ります。「planetary(プラネタリー)」は「地球の」を表し、「boundaries(バウンダリー)」は「境界」を表します。「地球の限界」「惑星限界」と呼ばれています。

プラネタリー・バウンダリーはSDGs の基礎となった概念で、「一線を超えてしまうと、元に戻れない上に、急激に環境が変化する危険性があるある境界線(閾値)」を定義しています。

ストックホルム・レジリエンス・センター所長のヨハン・ロックストローム博士をはじめとするグループが、持続可能な開発のための前提条件として2009年に提案しました。

博士たちのグループが2014年に更新した情報によると、9つのプラネタリー・バウンダリーのうち4つの限界値を超えてしまっており、既に危険域に入っていることがわかります。

プラネタリー・バウンダリー
【出典】平成29年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(環境省)

マテリアリティ

英語で「materiality」と綴ります。物質性・具体性・有形物・物事の重大さ・重要課題といった意味を持っています。

SDGsに関連して用いられる際には「重要課題」という意味を表すことが多くなります。

主に企業が自社の活動による経済・環境・社会への影響の度合いを評価して、それぞれをどの程度重要と認識しているかを示す時に用いられます。「当社は地球温暖化防止を第一に、次に労働者の健康と安全に重点を置いて取り組んでいます」といった具合にです。

グローバル・レポーティング・イニシアチブ(GRI)の、「GRIスタンダード」では、「経済・環境・社会に与えるインパクトの大きさ」と「ステークホルダーの評価や意思決定に及ぼす影響の大きさ」という2つの視点を検討して決定することが求められています。

もとは企業が投資家向けに重要な影響を及ぼす要因を伝えるために用いられてきましたが、SDGsの取り組みに対しても用いられるようになってきました。

マルチステイクホルダー

英語で「multi stakeholder」と綴ります。「multi(マルチ)」は「複数の」を表す接頭語で、「stakeholder(ステイクホルダー)は、直接・間接的な利害関係を有する人や組織のことを意味しています。従って、直訳すると「複数の利害関係者」となります。

企業の場合の具体的なマルチステイクホルダーとしては、消費者(顧客)・従業員・株主・債権者・仕入先・販売先・地域社会・行政機関などが挙げられます。

企業や消費者、投資家、労働者、NPOなどの多種多様なステイクホルダーが、対等な立場で参加・協働して課題解決にあたる合意形成の枠組みのことを「マルチステークホルダー・プロセス」と呼びます。

ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ

英語で「Universal Health Coverage」と綴ります。UHCと略される場合もあります。

SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」のターゲット3.8で登場します。

UHCは「すべての人が、適切な健康増進・予防・治療・リハビリといった保険医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる」ことを意味しています。

2012年12月に行われた国連総会で、UHCを国際社会共通の目標とすることが決まり、同じく2017年7月の国連総会で「必要不可欠の公共医療サービスの適用範囲」と「家計収支に占める健康関連支出が大きい人口の割合」をSDGsにおけるUHC指標とすることが採択されました。

また、2014年から毎年12月12日は「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・デー」となっています。

レジリエンス(レジリエント)

英語で「resilience」と綴ります。直訳すると、弾力・復元力・回復力・強靱(きょうじん)性となります。レジリエンスは名詞ですが、形容詞だとレジリエント(resillient)となります。

もとは物理学の用語として用いられていましたが、人間の精神衛生について説明するのにも有効であるとして、精神医学や心理学などでも使われるようになりました。

災害などの危険に曝された都市やコミュニティなどが、リスクマネジメントによって機能を回復させる能力のことを表します。

SDGsにおいても、目標9、11で「強靭な」といった意味合いで使われているほか、169個のターゲットの中でも使われています。

  • 目標9「産業と技術革新の基盤を作ろう」〜強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る(Build resilient infrastructure, promote inclusive and sustainable industrialization and foster innovation.)〜
  • 目標11「住み続けられるまちづくりを」〜包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する(Make cities and human settlements inclusive, safe, resilient and sustainable.)〜

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