2021年6月14日、SDSN(国連持続可能な開発ソリューションネットワーク)は、世界165カ国のSDGsに関連する取り組み状況を分析した年次報告書「SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT 2021」を発表しました。
2020年に17位だった日本は、順位を1つ下げて18位となりました。
目次
ベスト3は北欧勢、ベスト10は欧州が独占
今回(2021年)のレポートにおける国ごとの達成度ランキングでは、前年3位だったフィンランドが順位を2つ上げて1位となりました。2位は前年1位のスウェーデン、3位は前年2位のデンマークとなっており、前年に続きベスト3は北欧勢が独占しました。
ベスト10では、前年11位のベルギーが6ランクアップして5位に、前年12位のスロベニアが3ランクアップで9位にランクインしたが大きな動きでした。
2021順位 | 国名 | 2020順位 | 変動 |
1 | フィンランド | 3 | ↑2 |
2 | スウェーデン | 1 | ↓1 |
3 | デンマーク | 2 | ↓1 |
4 | ドイツ | 5 | ↑1 |
5 | ベルギー | 11 | ↑6 |
6 | オーストリア | 7 | ↓1 |
7 | ノルウェー | 6 | ↓1 |
8 | フランス | 4 | ↓4 |
9 | スロベニア | 12 | ↑3 |
10 | エストニア | 10 | 0 |
2020年17位だった日本は2021年は18位にランクダウン
前年17位だった日本は順位を1つ下げて18位となりました。達成度を表す総合スコアは79.8(前年は79.17)でした。
2021年と2020年の日本の評価ページを並べてみます(上が2021年、下が2020年)。
目標のロゴが色分けされており、それぞれの「残されている課題の大きさ」を表しています。赤色、橙色、黄色の順に、残されている課題が小さくなっていき(=目標達成度が高い)、緑色は達成していることを意味します。2021年と2020年を比較してみると、色に変化はありませんので、大きく進展したものはないということが分かります。
日本は、目標5.ジェンダー平等、目標13.気候変動、目標14.海の豊かさ、目標15.森の豊かさ、目標17.パートナーシップの達成度が赤色であり、達成度が低くなっています。
目標の右側に矢印がありますが、これは前年からの進展を表しています。概ね改善していますが、目標13・14では変化がなく、目標15.森の豊かさは後退していることが分かります。
日本のSDGs達成度ランキング推移(2016-2021年)
2016年から2021年までの6回に渡る日本のランキングの推移は下のグラフのようになっています。
2016年の18位から2017年には11位と7ランクアップして以降、15位(2018年)→15位(2019年)→17位(2020年)→18位(2021年)とランクダウンの傾向にあります。
終わりに|SDGs達成度ランキング2021
2020年から2021年にかけてはコロナ禍によって世界的にSDGsの進展が停滞した1年でしたが、日本では生き方を見つめ直した人も多く、SDGsの認知度も大きく上昇した時期となりましたので、2022年は大きくランクアップすることを期待したいと思います。