経済が成長し、テクノロジーが進化した現代社会においても、多くの未解決の社会問題が残されたままになっています。気候変動、海洋汚染などの環境問題は限界に達しつつあり、人類の存続の岐路に立たされています。
当サイトでは、社会課題をビジネスで解決すべく取り組んでいる企業を数多く紹介しています。そのなかでも特に注目しているベンチャー企業を中心に紹介します。ソーシャルビジネスや、社会課題を解決する仕事に就きたいという方にお勧めの情報となっています。
目次
ネクストミーツ株式会社(食糧危機・気候変動)
2021年1月には、創業からわずか7ヶ月でアメリカの証券市場であるOTCBBに上場し、時価総額が40億ドル(約4,400億円)を超えた日本発のユニコーン企業です。2021年3月には世界のVegTech企業21に日本企業として唯一選出されました。
「地球を終わらせない」を理念とし、自社のR&Dセンターでは世界から集まった研究メンバーが大豆以外にも幅広い代替タンパクの研究開発に着手しており、2050年までに世界中で全ての肉を代替することをミッションとしています。
これまでに、焼肉用フェイクミート「NEXT焼肉」シリーズ、100%植物性の牛丼「NEXT牛丼」や、鶏肉タイプの代替肉「NEXTチキン」などを発売しており、日本・アメリカ・シンガポール・台湾・ベトナムなど10カ国以上で事業展開しています。
▶︎代替プロテイン(タンパク質)ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・DAIZ株式会社 ・株式会社アルガルバイオ ・株式会社グリラス ・インテグリカルチャー株式会社 |
▶︎陸上養殖で食糧危機と気候変動に挑む企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・リージョナルフィッシュ株式会社 ・株式会社FRDジャパン ・株式会社ARK |
エシカル・スピリッツ株式会社(フードロス問題)
日本酒造りで発生する副産物として、これまで廃棄されてきた酒粕を蒸留し、クラフトジンやウィスキーを生産する蒸留ベンチャーです。
LAST GINプロジェクトではその容量と同量の酒造好適米を新たに生産委託して、酒粕提供日本酒蔵に送るというスキームに取り組んでいます。中長期的にはその作付対象を耕作放棄地にしていく計画を持っているとのことで、フードロス問題の解決と同時に耕作放棄地の問題解決をも可能にするプロジェクトとなっています。
また、国立森林総合研究所が開発した、木を原料に「酒」をつくる世界初の技術を用いた『WoodSpirits』の製品化・販売にも挑んでおり、間伐材や未利用材などの国産材の需要創出を通じた日本の林業の活性化にも取り組むなど、同社の掲げる、”Starring the hidden gem.(隠れた才能をステージへ)”を体現するように、未利用の資源を価値ある商品として産み出すプロジェクトを次々に手がけています。
▶︎フードロスの削減ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・デイブレイク株式会社 ・ICS-net株式会社 ・株式会社クラダシ ・株式会社コル ・株式会社コークッキング ・株式会社SynaBiz ・株式会社ビューティフルスマイル ・みなとく株式会社 ・株式会社WakeAi ・InSync株式会社 ・株式会社スタイル・フリー ・株式会社レット |
株式会社アグリメディア(耕作放棄地問題)
使われていない農地(耕作放棄地)を有効活用するため、新たな価値を付加して提供するサービスや、農地の維持管理事業などを行っている会社です。
遊休農地を再生して一般の人にレンタルする「シェア畑」を、首都圏・関西合わせて約100ヶ所で運営しています(2020年10月末時点)。
また、様々な体験ができる体験型農園や、フルサポート付きの貸農園を中心に、お米・果樹のオーナー権や各種収穫体験、農産物の加工体験を楽しめる総合レジャー農園といった、地域とのつながりを体感できる「郊外の複合型農園」も運営しています。
その他、農地を相続しても栽培や維持管理ができないという人の為に、農地や遊休地の維持管理サービスを提供しています。
▶︎農業の活性化ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・株式会社ジェクトワン ・渡辺パイプ株式会社 ・株式会社シェアグリ ・プランティオ株式会社 ・YACYBER株式会社 ・株式会社マイファーム ・株式会社クロスエイジ ・株式会社坂ノ途中 ・株式会社UMM ・日本きくらげ株式会社 |
株式会社ピリカ(海洋プラスチック問題)
108カ国で累計1億8千万個のごみが拾われており、世界中に広がっているゴミ拾いSNS「ピリカ」を開発したベンチャー企業です。
また、ごみ拾いSNS「ピリカ」以外にも独自のサービスやソリューションを開発・提供しています。
ポイ捨て調査の「タカノメ」は、スマホのカメラとAIを使ってポイ捨てごみの分布状況を調査するサービスで、自治体で取り組んでいる美化活動の効果測定や、ポイ捨ての分布状況を可視化することで、予算の最適化を支援することができます。
マイクロプラスチック調査の「アルバトロス」は、ごみの流出を止めるための流出メカニズム(流出品目と流出経路)調査を行っています。従来手法よりも圧倒的に低コストの装置を開発して、河川に流れ込んでいるプラスチック片などの調査を受託したり、装置をレンタルしたりしています。安価でどこでも使える調査手法が着目され、世界10カ国200箇所以上に広がる世界最大級のマイクロプラスチック調査サービスになっています。
また、独自に流出製品の推定にまで踏み込んでおり、実際に海洋に流出しているマイクロプラスチックの原因として、人工芝の破片や肥料のコーティングに使用しているプラスチック成分が多いといった情報を突き止めるなどの成果を挙げています。
▶︎廃棄プラスチック削減ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・BOTLTO株式会社 ・株式会社Nature Innovation Group ・一般社団法人Social Innovation Japan |
株式会社アドレス(空き家問題)
日本各地の空き家にリノベーションを施して会員に貸すことで、空き家問題を解決すると同時に、関係人口の創出にも貢献している会社です。
同社の運営する会員制サービス「ADDress」は、「定額 全国住み放題」をコンセプトに、月額4.4万円~(敷金・礼金・補償金などの初期費用なし・電気代・ガス代・水道代は全て込み)で移動も何度でもOKという契約内容になっています。
「リモートワークをしながら時間と場所に縛られずに過ごせる」「都市と地方の複数の拠点で生活ができる」 「好きな時に好きな場所で暮らせる」といった、『多拠点居住』と呼ばれる、時間と場所に縛られない新しいライフスタイルを提案しています。
2021年4月には、全国47都道府県への展開を達成し、コロナ禍にあっても成長を続けています。
▶︎空き家問題の解決ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・株式会社あきやカンパニー ・YADOKARI株式会社 ・株式会社ドルマ ・空き家活用株式会社 ・ボーダレスハウス株式会社 ・RENNOVATER株式会社 ・株式会社ジェクトワン |
株式会社ヘラルボニー(障がい者の活躍)
「福祉実験ユニット」を標榜ている、障がい者福祉分野のベンチャー企業です。企業・自治体・団体・個人の課題を洗い出し、仮説を立て、福祉を軸とした社会実験を共創しています。
『福祉×◯◯』という形の新しいコラボレーション企画を次々と生み出しています。例えば、「全日本仮囲いアートプロジェクト」という期間限定の「ミュージアム」と捉え直す地域活性型のアート・プロジェクトでは、建設・住宅を守る「仮囲い」を、地元の福祉施設に所属する知的障害のあるアーティストが彩ります。JR東日本スタートアップと組んで、アート作品を印刷したアートターポリンを仮囲いに飾り、撤去後はアップサイクルしてトートバッグに生まれ変わらせて販売するといった展開をしています。
障がいのあるアーティストの活躍の場を創出しアーティスト自身が自立した社会生活を営めるようにすることを目指しています。
▶︎障がい者の活躍支援ビジネスに取り組むその他の企業は、コチラで見ることができます。
紹介している企業 |
・カエルデザイン合同会社 ・株式会社LORANS. ・株式会社ふくしごと ・株式会社ePARA ・VALT JAPAN株式会社 |