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社会問題・ソーシャルグッドに関する意識・行動調査結果

社会問題・ソーシャルグッドに関する意識・行動調査結果

当サイトを運営する株式会社コルが、全国の20〜60代の男女1000人を対象に実施した、「社会問題・ソーシャルグッドに関する意識・行動調査」の結果をお伝えします。

調査の概要

【対象】 20~60代の男女
【地域】 日本全国
【回答数】 性年代別に各100人ずつ計1000人
【職種】 会社員(正社員),会社員(契約・派遣社員),経営者・役員,公務員(教職員を除く),自営業,自由業,医師・医療関係者,専業主婦,パート・アルバイト
【期間】 2021年8月6日
【手法】 インターネット調査

*「ソーシャルグッド」という言葉の意味はこちらをご覧ください。
*構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
*回答者属性(性別・年代・結婚・職業・世帯年収・居住形態)の構成比については、当ページの末尾に掲載しています。
*記事内容を転載する際は、出典元として「ソーシャルグッドCatalyst」の明記と、以下URLへのリンクを設置してください。https://socialgood.earth/social-issue_survey/

調査結果の注目ポイント

イノベーター理論*における、「イノベーター(2.5%)」「アーリーアダプター(13.5%)」と、今回の調査における「社会問題にとても関心がある人(13%)」の比率が近しい結果となりました。また、「アーリーマジョリティ(34%)」層と「社会問題にやや関心がある人(41%)」も概ね近しい数値となりました。

今回の調査結果では、例えば、再生可能エネルギーの電力プランが、社会問題に対する関心度のどのタイプの人にどれくらい浸透しているか?そして、その人の今後の意向はどうか?といったことが分かりました。

調査結果における、再生可能エネルギーの電力プラン契約者は全体の9%であり、今後の導入意向がある人は31%存在します。

下の[Pick Up①]のグラフを見ると、「社会問題にとても関心がある人」は27.5%が契約済みであり、今後の意向も45.8%と高くなっています。また、「社会問題にやや関心がある人」は9.8%が契約済みで、今後の意向は39.6%となっています。
再生可能エネルギー会社との契約状況と今後の意向(構成比比較)

下の[Pick UP②]は実数ベースのグラフとなっています。既に契約している人と今後の意向がある人ともに、実数ベースでは「やや関心がある人」の方が多くなっています。特に、今後の意向に関しては、「社会問題にやや関心がある人」が162人(16.2%)となっており、このセグメントでの契約を実現させることが、イノベーター理論で言われている「キャズム(深い溝)」を越えて、普及を拡大させるための鍵になりそうです。
再生可能エネルギー会社との契約状況と今後の意向(実数比較)

業界全体として、または事業を展開している各社にとって、この人達(社会問題にやや関心がある人で、将来の導入意向がある人)の特性を把握して、効果的なコミュニケーションを図っていくことが成功の鍵となるでしょう。

*イノベーター理論: 消費者を5つの層に分類して、新商品が市場に普及していく段階を分析した理論です。

調査の結果

ここからは、調査結果を4つの設問の順番に沿って紹介します。

Q1.社会問題への関心度合い

社会問題に「とても関心がある人」は全体の1割程度。「やや関心がある人」4割と合わせて、54%の人が「社会問題に関心がある」という結果になりました。
社会課題への関心度合い
年代・性別ごとに見てみると、以下のような順位となります。

とても関心がある ①20代男性(20.0%)
②40代男性(19.0%)
③50代男性(16.0%)
やや関心がある ①60代男性(59.0%)
②60代女性(50.0%)
③50代男性(49.0%)

社会課題への関心度合い(年代別・性別)

Q2.ソーシャルグッドな言葉の認知度

「SDGs」「ESG」「CSV」「エシカル消費」などのソーシャルグッドな言葉10個について認知度を調査しました。
「SDGs」という言葉の認知度は73%(名前だけ知っている人まで含む)という結果となりました。
そのほか、認知度の高いものから「代替肉」66%、「カーボンニュートラル」58%、「ソーシャルビジネス」55%、「フェアトレード」54%となっています。
ソーシャルグッドな言葉の認知度
次に、年代・性別ごとの「ソーシャルグッドな言葉の認知度」をみます。「意味までよく知っている」「意味をある程度知っている」「名前だけ知っている」の合計値を「認知率」とみなします。
10個全ての言葉の認知率の合計値を、年代・性別ごとに見てみると、以下のような順位となります。
性別では男性が高く女性が低い、年代では高齢者で低い、という傾向にありますが、認知率トップは30代女性となっています。

認知率[トップ3] 30代女性、40代男性
③20代男性
認知率[ワースト3] ①60代女性
②50代女性
③40代女性

ソーシャルグッドな言葉の認知度(年代・性別)それぞれの年代・性別ごとに、認知率の高い言葉3つは以下のようになっています。
性別関係なく、20〜30代で「ソーシャルビジネス」、40〜60代で「カーボンニュートラル」の認知率が高くなっています。
また、30〜50代女性において「フェアトレード」の認知率が高くなっています。

20代 男性 ①SDGs、②ソーシャルビジネス、③フェアトレード
女性 ①SDGs、②ソーシャルビジネス、③代替肉
30代 男性 ①SDGs、②代替肉、③ソーシャルビジネス
女性 ①SDGs、②ソーシャルビジネス/カーボンニュートラル/フェアトレード
40代 男性 ①代替肉、②SDGs、③カーボンニュートラル
女性 ①SDGs、②代替肉、③フェアトレード
50代 男性 ①SDGs、カーボンニュートラル、③代替肉
女性 ①SDGs、②代替肉、③フェアトレード
60代 男性 ①SDGs、②カーボンニュートラル、③代替肉
女性 ①代替肉、②SDGs、③カーボンニュートラル

Q3.ソーシャルグッドな行動の現状と今後の意向

ソーシャルグッドな10個の行動について、現状と今後の意向を質問しました。
現状の行動として多かったものは、「エコバックの利用」75%、「ゴミの減量・分別」66%、「水や電気を無駄遣いしない」61%となっており、今後の意向まで含めると、8〜9割の人の実行が期待できます。
「MYボトルやMY箸」は現状で4割、今後の意向まで含めると6割。「寄付」は現状2割となっているものの、今後の意向を持っている人が3割ほど存在しており、5割を超える人の実行が期待できます。
ソーシャルグッドな行動の現状と今後の意向
次に、年代・性別ごとの「ソーシャルグッドな行動の現状と今後の意向」をみます。「あてはまる」「あてはまらないが今後の意向はある」の合計値を「期待普及率」とみなします。
10個全ての行動の期待普及率の合計値を、年代・性別ごとに見てみると、以下のような順位となります。
性別で、女性が高く男性が低い傾向にあります。「ハイブリッドカー・EV」「再生可能エネルギー」「太陽光パネル」以外では、全ての項目で女性が男性を上回っています。特に、「MYボトル・MY箸(14.0%)」「寄付(13.6%)」の2項目で大きな差があります。

期待普及率[トップ3] ①20代女性
②30代女性
③60代女性
期待普及率[ワースト3] ①30代男性
②40代男性
③20代男性

ソーシャルグッドな行動の現状と今後の意向(年代・性別)

Q4.関心度の高い社会問題

最も関心度の高い社会問題は「気候変動(地球温暖化・異常気象等)」、2番目が「高齢化(介護・財政難等)」、3番目が「環境汚染(海洋ゴミ・森林破壊等)」となりました。
関心度の高い社会課題
次に、年代・性別ごとの「関心度の高い社会問題」をみます。
性別では、女性が「食糧不足・食品ロス」に対する関心度が高い傾向があります。年代別では、20〜30代において、「労働(長時間労働・低賃金)」「少子化(人口減少・未婚増加等)」に対する関心度が高く、50〜60代において「高齢化(介護・財政難等)」に対する関心度が高い傾向があります。

20代 男性 ①労働、②貧困/少子化
女性 ①少子化、②気候変動、③労働/ジェンダー
30代 男性 ①労働、②気候変動、③少子化
女性 ①食糧不足、②気候変動、③環境汚染
40代 男性 ①気候変動、②都市一極集中、③少子化
女性 ①高齢化、②気候変動、③食糧不足/少子化
50代 男性 ①気候変動、②貧困、③環境汚染
女性 ①高齢化、②気候変動、③食糧不足
60代 男性 ①気候変動、②高齢化、③環境汚染
女性 ①高齢化、②気候変動、③食糧不足

回答者の属性

今回の調査に回答頂いた1000人の方の属性は以下のようになっています。

性別・年代

男性 女性
20代 100人 100人 200人
30代 100人 100人 200人
40代 100人 100人 200人
50代 100人 100人 200人
60代 100人 100人 200人
500人 500人 1,000人

結婚

職業

世帯年収

居住形態

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