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「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」とは何か?

「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」とは何か?

「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」は、2018年6月28日に環境省から発表されました。

全ての企業がこのガイドを活用してSDGsに取り組むことで、経営リスクを回避するとともに、新たなビジネスチャンスを獲得し、持続可能な企業へと発展していくことを期待して作られました。

ここでは、「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」とは何か?そして特徴とポイントについて解説しています。

▶︎持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドはこちらからダウンロードできます

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドとは何か?

環境省が、SDGsに関する特段の取組を行っていない、またはこれから取組を始めてみようと考えている中小企業を主な対象として作成しました。

「本編(40p)」と「資料編(68p)」の2冊で構成されています。

本編は、持続可能性を巡る国内外の変化とSDGsの概論の紹介部分と、SDGsに取り組むための具体的な方法を示しています。特に「PDCAサイクルによるSDGsの取組手順」では、先進事例のケースにも触れながら、どのような取組みをしたら良いかについて詳しく説明されています。

資料編は、SDGsに取り組むにあたってのツールや参考情報、取組事例などをまとめたものとなっています。

日本の大企業における持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドの利用状況

2020年5月8日、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)によって発表された「第5回 機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果」によれば、東証1部上場企業がSDGsの取組みを始めている割合は61.6%となっています。

そして、それらの大企業がSDGsへの取組みの際に「環境省 持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」は3番目に参考にされる情報となっています。
第5回 機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果(参考情報)

【出典】GPIF2020年「機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果」

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドの特徴とポイント

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドの特徴

環境省が作成したということで、環境保全と関係の深いゴールや取組を中心とした内容となっているのが特徴です。

目標4(教育)・目標6(水)・目標7(エネルギー)・目標11(都市)・目標12(生産と消費)・目標13(気候変動)・目標14(海洋)・目標15(陸域)・目標17(パートナーシップ)に係るものが中心となっています。

また、SDGsに加えて、同じく2015年に合意された「パリ協定」(2020 年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組)についても重要性が強調されています。

企業向けのSDGs導入手引書としては、経産省の「SDGs経営ガイド」、GRI・国連グローバルコンパクト・wbcsdの「SDG Compass」も有名ですが、それらが大手企業向けの内容となっているのに対し、持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドは対象が中小企業向けとなっているのも特徴的です。

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイドのポイント

本編の後半部分に記載の「PDCA サイクルによる SDGsの取組手順」は実践的な内容となっています。

PDCAサイクルによるSDGsの取組手順
【出典】すべての企業が持続的に発展するために -持続可能な開発目標(SDGsエスディージーズ)活用ガイド-[第2版]

また、「SDGsの使い方と取組の動機・目的(例)」から、SDGsに取り組むことでどのような成果を得たいのかという「目的」を決めてからアプローチするという方法があることにも気づくことができます。

SDGsの使い方と取組の動機・目的(例)
【出典】すべての企業が持続的に発展するために -持続可能な開発目標(SDGsエスディージーズ)活用ガイド-[第2版]

国連持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けたパートナーシップのあり方検討会 委員

本ガイドの作成にあたっては「国連持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けたパートナー シップのあり方検討会」が指導と助言を行いました。ここでは委員メンバーをご紹介します。(所属・役職は2018.3時点)

〈委員長〉
 武内 和彦 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 理事
〈委員〉
 荒井 眞一* 一般社団法人低炭素社会創出促進協会 審議役兼事業評価部部⻑
 上野 明子*** グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 事務局次⻑
 蟹江 憲史 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 教授
 河口 真理子*** 株式会社大和総研調査本部 主席研究員
 仲泉 拓郎*** 公益社団法人日本⻘年会議所 2017年度UN関係委員会 委員⻑(2017.12まで)
 佐々木 隆浩*** 公益社団法人日本⻘年会議所 2018年度UN関係会議 議⻑(2018.1から後任)
 ⻑谷川 雅世** 特定非営利活動法人国際環境経済研究所 主席研究員
 廣野 良吉* 成蹊大学 名誉教授
 星野 智子* 一般社団法人環境パートナーシップ会議 副代表理事
 松下 和夫* 京都大学 名誉教授
 森下 研*** 一般財団法人持続性推進機構 専務理事
 森 秀行 公益財団法人地球環境戦略研究機関 理事・所⻑

*注:検討委員のうち、無印は 2015〜2017 年度、* は 2015〜2016 年度、** は 2016 年度、*** は 2017 年度に就任。

まとめ

「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」は、環境省作成のため、環境に関する内容がやや多めとなってはいますが、中小企業の事例が中心で参考にしやすく、資料に関しても、興味があればすぐに登録できる情報等も含まれていますので、中小企業向けにとっては活用しやすい実践的な手引書となっています。

【参考】すべての企業が持続的に発展するために -持続可能な開発目標(SDGsエスディージーズ)活用ガイド-[第2版]

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