
マイボトルを持参していれば、誰でも外出中に無料で飲み水(ウォーターサーバーや水道水など)を給水できる場所を探せる「mymizu」というスマートフォンアプリをご紹介します。
使い捨てプラスチック消費を減らすことが目的
mymizuは、使い捨てプラスチック消費を減らすことを始め、人々の消費行動を持続不可能から環境に責任を持つものに変えることをミッションとしているプラットフォームです。
世界中で20万箇所のカフェや公共施設など無料で給水できる場所を探すことがでます。アウディジャパンやイケア・ジャパンといった大手企業も給水パートナーとして参加しています。
アプリを提供している一般社団法人Social Innovation Japanの発表によると、給水パートナー(カフェやレストラン、ホテル、ショップ、企業など)の登録数が1000社を超えたとのことです(2021年5月26日時点)。
アプリ利用者は外出先で無料で給水できることでペットボトル飲料を買う必要がなくなります。また、給水トラッカーという機能で削減できたペットボトルの本数やCO2の排出量が確認できるため、継続しようというモチベーションに繋がります。
他方、給水パートナーとして参加する店舗は、アプリ利用者にお店を認知してもらうことができます。また、ある給水パートナーによると、アプリがきっかけで話が弾んだり、環境を意識しているお客との交流が始まったりするなど、新しいコミュニケーションのきっかけにもなっているようです。
消費者の行動をよりサステナブルに
mymizuは消費者の行動をよりサステイナブルに変容させることも目指しています。
プラスチック削減やSDGsに取り組む企業・組織と共同で、mymizuアプリと専用デジタルプラットフォームを使ってチーム戦を行い、団結しながらお互いにサステイナビリティへの理解を深め合う「mymizuチャレンジ」という取り組みも行なっています。
2020年には「環境大臣賞」を受賞したほか、日経クロストレンドの「未来の市場をつくる100社」としても取り上げられています。
ペットボトルの消費で圧倒的に多いのは飲料用
ペットボトルはプラスチックと同様、石油由来のポリエチレンテレフタレートという樹脂から作られます。英語で”Poly Ethylene Terephthalate” と書くため、その頭文字をとって「PET」と呼ばれています。
英ガーディアン誌によれば、世界全体のペットボトル消費量は10年前は3000億本だったものが、2016年は過去最高の4800億本に増加。1分で100万本、1秒に換算すると2万本が消費されたことになります。
また、PETボトルリサイクル推進協議会によれば、2016年の日本国内のペットボトル販売量(59万6056トン)のうち、清涼飲料ボトルが58万4414トンで全体の98%を占めています。
終わりに|使い捨てペットボトルの削減を目指す給水アプリ「mymizu」
ゲームに参加するように楽しみながら地球環境を良くすることができる、素晴らしいアプリだと思います。
個人的には、ペットボトル飲料と同じ値段を払っても良いので、お水以外の飲み物も提供してもらえるようになると更に嬉しいなと感じます。mymizuを導入するお店ではそのような飲料販売をするのも一つの手ではないでしょうか。
【参照】mymizu
【参照】PETボトルリサイクル推進協議会
【参照】The Guardian